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【珊瑚HOナロー】 住友シリーズ - 住友セメント B型ディーゼル(日立10t)
■住友シリーズ
“ダックス”以前に1/80のエッチング板で発売されたことのある住友セメント栃木工場~唐沢鉱山の専用線の車輛も、沼尻シリーズ同様に後年HOを謳うベースキットが改めてお目見えした。
1981~82年にかけて人車と鉱車が、少し間を置いて1988年に日立10tDLが発売されている。
住友セメント B型ディーゼル(日立10t)

▲住友10tDL 組立作例 (製作:新井一雄)
発売初年:1988年
(広告:TMS497号['88年2月号]発売予告初出、500号['88年5月号]製品紹介掲載
発売当初価格
ベースキット:12,000円(2001年 14,000円)
プロトタイプは、1962年に導入された日立製のL型車体・板台枠のB型10tDL。No.11~15の5輛が在籍し、当初は単機で3t積の2軸鉱車を牽引していた。しかし、1974年に東洋工機製15t機3輛が増備され、併せて鉱車が2軸車ながら車体のやたら長い新型に置き換わってからは、2輛背中合わせの重連で使用されるようになり、そのまま1980年の軌道廃止に到る。
キットの構成は、エッチングに初めて2段エッチングを採用し、ロストワックスやホワイトメタルのパーツも多用されているのが特徴。
上回りは主に表面エッチング加工のプレス抜き、ラジエターグリル・ブレーキシリンダ・タイフォン・補助灯がロスト、軸受・エアタンク・砂箱・コンプレッサーカバー・ヘッドライトがホワイトメタル製。いっぽう挽物パーツは皆無に等しい。エッチング抜塗装済の日立のメーカーズプレートも付く。
フレームは沼尻DC12(II)同様組立済で、ホイールベースは17mm。動力はマシマ製16Sモーターをキャブ内に横置きし、ウォームからアイドラーを経て両方の動輪に落とす。減速比は22:1。
動輪はφ8.1の片絶だが、外側にダミーの板台枠がつくこともあってか、軸箱付となっている。軸箱は内径φ1.5・外径φ2.4なので、フレーム孔はφ2.4である。車軸の径は中央部分φ1.5・車輪部分φ1.2の段付。
珊瑚のHOナロー動力車製品では最後発ということもあり、ディテールも今日の製品と比べてさほど遜色のないレベルとなっている。不満を挙げるとすれば、キャブの窓枠や扉が別貼りでないためやや立体感に乏しいことや、デッキのツカミ棒が先端の握りの無い単なる洋白線である辺りだろうか。

▲正面から。ロスト製のラジエターグリルやタイフォンが細密感を盛り上げる。

▲後方斜め上から見る。エッチング表現されているキャブ側面の住友マーク(実車ではペイント)は、1/80エッチング板時代からの伝統(?)


▲組立途中の下回り。横置きしたモーター(16S)からアイドラー2枚を経てギア連動。集電ブラシはフレームの前進左側にM2プラビスで固定。(製作:平田邦彦)

▲組立済で同梱されているギアフレームを一部分解したところ。中間ギアはカラーを介してシャフト兼用のビスにより固定。動輪はφ8.1のプレート片絶で、内径φ1.5・外径φ2.4の軸箱付となっている。
ギアはだるまや製M0.25のヘリカルで、ウォームホイールが右22枚(燐青銅)、アイドラーが左21枚(真鍮黒メッキ)、動輪は右22枚(デルリン)。いずれも沼尻DC12(II)やガソのそれとは異なり、だるまや製の分売品には存在しない仕様。

▲キットの内容。床板廻り組立用のアルミ製治具も含まれる。

▲組立説明書

▲キット箱。今でも手に入るのは'80年代末のシルエット入ラベル+青フタ+黄色身箱のものである。

▲ライトグリーンに塗装し北海道の簡易軌道風に仕上げた作例 (製作:矢島穂高)

▲こちらは木曽(上松運輸営林署)風の塗装を施した作例 (製作:柴草敏明)
“ダックス”以前に1/80のエッチング板で発売されたことのある住友セメント栃木工場~唐沢鉱山の専用線の車輛も、沼尻シリーズ同様に後年HOを謳うベースキットが改めてお目見えした。
1981~82年にかけて人車と鉱車が、少し間を置いて1988年に日立10tDLが発売されている。
住友セメント B型ディーゼル(日立10t)

▲住友10tDL 組立作例 (製作:新井一雄)
発売初年:1988年
(広告:TMS497号['88年2月号]発売予告初出、500号['88年5月号]製品紹介掲載
発売当初価格
ベースキット:12,000円(2001年 14,000円)
プロトタイプは、1962年に導入された日立製のL型車体・板台枠のB型10tDL。No.11~15の5輛が在籍し、当初は単機で3t積の2軸鉱車を牽引していた。しかし、1974年に東洋工機製15t機3輛が増備され、併せて鉱車が2軸車ながら車体のやたら長い新型に置き換わってからは、2輛背中合わせの重連で使用されるようになり、そのまま1980年の軌道廃止に到る。
キットの構成は、エッチングに初めて2段エッチングを採用し、ロストワックスやホワイトメタルのパーツも多用されているのが特徴。
上回りは主に表面エッチング加工のプレス抜き、ラジエターグリル・ブレーキシリンダ・タイフォン・補助灯がロスト、軸受・エアタンク・砂箱・コンプレッサーカバー・ヘッドライトがホワイトメタル製。いっぽう挽物パーツは皆無に等しい。エッチング抜塗装済の日立のメーカーズプレートも付く。
フレームは沼尻DC12(II)同様組立済で、ホイールベースは17mm。動力はマシマ製16Sモーターをキャブ内に横置きし、ウォームからアイドラーを経て両方の動輪に落とす。減速比は22:1。
動輪はφ8.1の片絶だが、外側にダミーの板台枠がつくこともあってか、軸箱付となっている。軸箱は内径φ1.5・外径φ2.4なので、フレーム孔はφ2.4である。車軸の径は中央部分φ1.5・車輪部分φ1.2の段付。
珊瑚のHOナロー動力車製品では最後発ということもあり、ディテールも今日の製品と比べてさほど遜色のないレベルとなっている。不満を挙げるとすれば、キャブの窓枠や扉が別貼りでないためやや立体感に乏しいことや、デッキのツカミ棒が先端の握りの無い単なる洋白線である辺りだろうか。

▲正面から。ロスト製のラジエターグリルやタイフォンが細密感を盛り上げる。

▲後方斜め上から見る。エッチング表現されているキャブ側面の住友マーク(実車ではペイント)は、1/80エッチング板時代からの伝統(?)


▲組立途中の下回り。横置きしたモーター(16S)からアイドラー2枚を経てギア連動。集電ブラシはフレームの前進左側にM2プラビスで固定。(製作:平田邦彦)

▲組立済で同梱されているギアフレームを一部分解したところ。中間ギアはカラーを介してシャフト兼用のビスにより固定。動輪はφ8.1のプレート片絶で、内径φ1.5・外径φ2.4の軸箱付となっている。
ギアはだるまや製M0.25のヘリカルで、ウォームホイールが右22枚(燐青銅)、アイドラーが左21枚(真鍮黒メッキ)、動輪は右22枚(デルリン)。いずれも沼尻DC12(II)やガソのそれとは異なり、だるまや製の分売品には存在しない仕様。

▲キットの内容。床板廻り組立用のアルミ製治具も含まれる。

▲組立説明書

▲キット箱。今でも手に入るのは'80年代末のシルエット入ラベル+青フタ+黄色身箱のものである。

▲ライトグリーンに塗装し北海道の簡易軌道風に仕上げた作例 (製作:矢島穂高)

▲こちらは木曽(上松運輸営林署)風の塗装を施した作例 (製作:柴草敏明)
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