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【珊瑚HOナロー】 1/87 東洋活性白土専用線2号ベースキット(エッチング板)

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▲中身はエッチング板2枚と挽物パーツがセットになっていた。(所蔵:浅野俊雄)

発売初年:1975年
(広告:TMS314号['74年8月号]発売予告初出、326号['75年8月号]初出・同号に製品紹介も掲載)
発売当初価格:1,000円(後年2,000円に改訂)


基本的には自分でケガキや切抜きを行う必要があるエッチング板であるが、板のほかに挽物パーツや詳細な説明書が添付され、さらには下回りにZゲージの動力を指定し、HOの6.5mmゲージナローの製作をも誘うという、色々な意味で異色の製品であった。
プロトタイプは、新潟県糸魚川市にあった東洋活性白土の2ftゲージの専用線で活躍した協三工業製の6tBタンク機。1982年に会社の廃業で専用線が廃止となるまで現役を貫き、動態保存や遊覧鉄道の類を除けばわが国最後のナロー蒸機として知られた存在である。
この実機の軌間・2フィート(610mm)は1/87換算で約7mmであるが、当時メルクリンから発表されて間もなかったミニクラブ(Zゲージ)が近似の6.5mmであった。
そこで87分署の手により、さっそくミニクラブのCタンクの下回りを利用した機関車(加藤製作所風の内燃機)の作例がダックス・ストーリーの連載第7回(TMS305号/'73-11)にて発表されている。この製品はまさしくその延長線上にある企画といえよう。

製品の構成だが、板は2枚あり、寸法の大きい方(厚さt0.4)にはキャブ・サイドタンク周りと枠付きのナンバープレート、小さい方の板(t0.8)には端梁・床板などがアソートされている。
挽物パーツはボイラー、煙室扉、煙突、スチームドーム、サンドドーム、水タンク蓋(2個)。ボイラーは外径φ9.0・肉厚1.0mm。
別途購入品としてはメルクリンミニクラブのCタンク機、煙室ハンドル、ツカミ棒、朝顔カプラーが指定されているが、他にも適当な線材・板材でパーツの自作が必要な部分がいくつかある。
当時のいわゆる“エッチング板”は説明書の類なぞ無くて当たり前だったが、詳細な図解とテキストを組み合わせたしっかりした内容の説明書が含まれていることが、この製品の第一の特色であった。また、市販製品(動力)との組合せを前提としたコンバージョンキットという形態も当時としては目新しいものであったが、“抜けていない”板がハードルを上げていたのは否めない。TMS誌での製品紹介でも「このキットを、説明書に従って製作するには、かなりの努力と技術を要する」と評されている。
当時すでに、しなのマイクロをはじめとして抜き済みのエッチングによるキットはぼつぼつ出始めており(ナローでは ひかり模型の三重交通デ51<'74年発売>があった)、もしこのキットの板も抜き済みであったなら、その評価も、本邦におけるその後のHO6.5mmナロー製品の展開もまた違ったものになっていたことだろう。
なお、珊瑚店頭では'80年代初頭まで在庫がみられた。

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▲“抜けていない”エッチング板のキットながら、ベースキットと銘打つだけあって説明書はかなり詳細に書かれている。(所蔵:中部浩佐)

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▲足回りに、説明書の指定通りメルクリンミニクラブのCタンクを使用(ただし第2動輪はそのままとしてある)した仕上作例。(製作:小埜寺哲雄)

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▲仕上例その2。動力化に挫折し廃車体化したもの。フレームは5×5mm真鍮角棒、動輪は中村精密のN蒸機用φ6先輪を6.5mmに改軌。(製作:中部浩佐)


★この製品の商業誌に発表された利用作例をご存知でしたら是非ご教示下さい。
  
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