Entries

【珊瑚HOナロー】 沼尻サハ(I・II)

■沼尻サハ(I)

a8_saha76_kata_R0047112.jpg

発売初年:1975年
(広告:TMS326号['75年8月号]発売予告、329号['75年11月号]初出/340号['76年10月号]製品紹介掲載)
発売当初価格 ベースキット:2,200円


プロトタイプはガソ101の増結用として作られた半鋼製の2軸客車。
最初1931年にサハ8が岩崎レール工業で、追ってサハ9・10の2輛が1933年に新潟鐵工所で製造されている。側面の扉は向かって左側に点対称の配置になっており、妻面には貫通扉を有する。他のボギー客車に比べて軽量なことから、晩年に到るまで当初の目論見通り主にガソの相棒として重宝されていた。
(I)は足回りとしてPECOのNゲージ2軸貨車用台車(WB=20mm・車輪φ6)が同梱されている。同様のPECO台車の利用は、初期の乗工社の2軸車においても定番であった。
車体はプレス主体で、外板・屋根・貫通扉ステップが表面エッチング加工。外板についてはシルヘッダーの表現にとどまり、実車にあるリベットは省略されている。
特筆されるのは、屋根のカンバス張りをエッチングによって表現していることだ。このような素材のモールドによるカンバス屋根の表現は、一時期のプラ製品(例:トミックスオハ35系初期製品)でも見ることができる。
内板は扉下半の窪みをプレスで表現。側板の内板は台車・床板をビス留めするためのステーが大きく張り出す形で折り曲がっているが、これが邪魔をして、組立後に窓セル貼付などの室内加工がしづらいのが難点。
全体のイメージとしては実車に比べて腰高かつ屋根がやや深すぎる感があり、実車の再現にこだわる向きにはその辺の克服もポイントであろう。

a8_saha76_fk_R0047118.jpg
▲斜め上から見る。エッチングによるカンバス張りを表現した屋根が特色。妻板のブレーキハンドル柄は実車同様片側のみ。
厚板をプレスで打ち抜いただけのベンチレーターはシボフと共通パーツ。

a8_saha76_under_R0047121.jpg
▲裏側を見る。足回りは、PECO製2軸貨車用台車(キットに同梱)をヘッド径の大きなM1.4真鍮ビス2本で側板内板に床板と共締め。

sango-ai_saha76-a8.jpg
▲初回ロットの組立説明書。

a8_saha_brawn_box.jpg
▲パッケージは小豆色の箱に品名スタンプ捺しのタックラベル。このタイプ以外の箱は存在しなかった模様。



■沼尻サハ(II)(現行・改良再生産品)

a8_saha87_matu_R0046364re.jpg
▲現行品(II)の組立例。素組みだが窓を一部開放状態に加工している。朝顔カプラーはモデルワーゲン製を使用。(製作:松村秀俊)

発売初年:1987年
(広告:TMS491号['87年9月号]初出)
価格 ベースキット:3,600円(1987年)→5,800円(2001年)


1987年に他車種の一斉再生産の際に、沼尻のサハも一部改良がなされた。
上回りは基本的にはそのままだが、足回りは自前のパーツとなり、台車は新規に用意されたロスト製の軸受をビス止めする方式となっている。
同時に床板のビス孔位置と、床板を支持する側板内板の形状も変更されており、室内加工はしやすくなった。

a8_saha_yjm_undr_R0047273.jpg
▲足回りはロスト製の軸受を床板にネジ留めするスタイルに。車輪はピボット軸のφ6デルリン。

saha2_kit_parts_R0047613.jpg
▲キットの内容。軸受・車輪は自社製パーツとなった。

sango-ai_saha87-scan-a8.jpg
▲(II)の組立説明書。全体の組立図は(I)のものを流用している。

minoru_saha87-box_a8.jpg
▲1987年発売時の青フタ・黄色身の箱。(所蔵・撮影:倉林 実)

a8_saha2_pkg_R0047607.jpg
▲現行(2001年~)のキット箱。

機芸出版社承認済
▲(I)と▼(II)の車体パーツ比較。床板の孔位置と側板内板の形状の違いに注目されたい。
※(I)の画像は『鉄道模型趣味』340号[1976年10月号]・製品の紹介(P.32)より転載 <(株)機芸出版社承認済>
saha2_parts_trim12-01-03_014.jpg

a8_saha_yjm_R0047266.jpg
▲現行品(II)のキットをベースに、リベット打ちのシルヘッダーや手スリなどの追加工を行った作例。(製作:矢島穂高)


upload:2012.1.18
update:2012.4.13 (箱の画像を追加)
update:2013.1.2

→(I)における足回り=PECO製2軸台車は、別売ではなくキット同梱と判明しました。
 お詫びして訂正すると共に、エントリ全体にて関連記述を修正致しました。

    
関連記事
スポンサーサイト

0件のコメント

コメントの投稿

新規
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

0件のトラックバック

トラックバックURL
http://kurikuraz.blog43.fc2.com/tb.php/30-c2ca546f
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

Appendix

プロフィール

kurikura

Author:kurikura
極北ナローモデラーの溜まり場・クリッターズクラブであります。
主管理者:cjm
連絡先:kurikuraz★gmail.com(お手数ですが★を@に替えて下さい)
■管理者ページ
   

最新記事

検索フォーム

まとめ